平成23年市議会第1回定例会が、2月25日から3月22日まで開かれました。本会議の初日、戸田市長は、新市長として、実質スタートの年となる平成23年度の施政方針について演述を行い、市民が将来に夢と希望を持ち、健康で安心して心豊かに暮らすことができる地域社会の構築が市政の究極の目標であるとし、「何事にもフェアに」をモットーに、確固たる信念と不退転の決意を持って市政運営に取り組み、市民の負託に応えていくことを表明しました。
以下、施政方針演述の内容をお知らせします。
平成23年市議会第1回定例会の開会にあたり、提案いたしました議案などの説明に先立ちまして、今後の市政運営並びに平成23年度の主要施策について所信の一端を申し上げ、議員各位をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げる次第であります。
はじめに、国内経済は、リーマンショック後の経済危機を克服し、外需や政策の需要創出効果により持ち直しつつありますが、依然として、景気は足踏み状態にあり、失業率が高水準にあるなど、雇用情勢は厳しい状況が続いております。
こうした中で、「成長と雇用」を最大のテーマとし、景気回復とデフレ脱却への道筋を確かなものとすることを基本に編成された国の平成23年度予算案につきましては、自治体への地方交付税の配分額を前年度以上に確保するとともに、地方の自由裁量を拡大するため、段階的に国庫補助金の一括交付金化を盛り込むなど、地方に一定の配慮を示しておりますが、いまだに、「国と地方の協議の場」の法制化が実現されていないなど、地方の自主性及び自立性の確立に向けた環境整備が図られていないところであり、今後とも政権運営を注視して参らなければならないものと考えております。
また、県内の経済状況は、生産活動の一部に弱い動きがみられる中、有効求人倍率は、低水準にありながらも、緩やかな持ち直しが続いております。しかしながら、企業実績の大幅な改善が見込めない中で、円高の進行や景気の先行き不透明感から、雇用情勢は、厳しい状況が続くものと見込まれています。
こうした状況のもとで、岩手県においては、平成22年度にスタートした広域振興局体制が2年目に入り、平成21年12月に策定した「いわて県民計画」を着実に推進するため、徹底して歳出の見直しを行うなど、行政改革を推進しながら、政策の優先度に応じて、限られた財源の重点的かつ効果的な活用を図り、なお一層、「選択と集中」を念頭に置いた行政運営を行っていくとしております。
このような中、今年、本市は、平成13年11月の大船渡市と三陸町との歴史的な合併から、10年目の節目を迎えます。この間、大船渡港港湾整備、三陸縦貫自動車道、鷹生ダム建設の三大プロジェクトと、新市まちづくりの根幹を成す合併建設計画の推進により、市民待望の市民文化会館・市立図書館や、道路整備をはじめとする産業基盤など、各種社会資本の整備が図られて参りました。これも、ひとえに、議員各位をはじめ、関係機関・団体及び市民の皆様のご理解、ご協力によるものであり、深く感謝申し上げる次第であります。
平成23年度におきましては、高度な衛生管理、鮮度管理機能を備えた新大船渡魚市場の完成や、災害対策及び防災活動の拠点となる防災センターの建設工事着手など、合併建設計画の着実な推進に全力をあげて取り組むとともに、合併10周年を機に、なお一層、市民の一体感の醸成を図り、さらなる市勢発展を期するため、記念式典や小惑星探査機「はやぶさ」帰還カプセル特別展示などの記念事業を実施して参ります。
また、健全財政を維持するため、行政評価の結果を踏まえ、徹底して、事務事業の見直しに伴う経費節減、合理化を進めるとともに、優先度・緊急度・事業効果などを十分見極めながら、新たに策定する大船渡市総合計画に基づき、永浜・山口地区港湾や三陸縦貫自動車道、国道397号など各種都市基盤、産業基盤の整備をはじめ、恵まれた環境の保全、防災対策の強化、保健・福祉・医療施策の充実、豊かな地域資源を生かした産業振興、さらには、将来を担う人材育成などに積極的に取り組んで参ります。
特に、本市の現状に鑑み、減少傾向にある市民所得と人口減に一定の歯止めをかけるためには、「産業振興の足かせとなっている多様な地域課題の克服に挑戦し、産業振興を推進すること」が、市政の最重要課題であると受け止めております。
このことから、まず、農林水産業をはじめ、観光、港湾の振興を図るため、現状の業績をより一層向上させるために乗り越えなければならない課題や、維持・発展させていくための課題などについて、関係機関・団体とともに徹底的に洗い出したうえで、それらの課題を関係企業や団体等の自助努力で克服すべきもの、国・県の制度導入により支援できるもの、さらに、本市が独自に支援すべきものに大別し、市の広報やホームページなどを通じて、市民と情報の共有化に努めながら、一つ一つ課題克服に向けて全力で取り組んで参りたいと考えております。
今後におきましては、「何事にもフェアに」をモットーとして、市議会並びに市民の皆様との情報共有に努め、信頼関係をより強固なものとしながら、市民の皆様の市政への参画を促進し、確固たる信念と不退転の決意を持って市政運営に取り組み、市民の皆様の負託に応えて参る所存でありますので、議員各位をはじめ、関係機関・団体及び市民の皆様のご支援、ご協力を切にお願いいたします。
以下、大船渡市総合計画に掲げる8つの大綱に沿って、平成23年度の主要な施策についてお知らせします。
1 潤いに満ちた快適な都市環境の創造
2 自然豊かな環境の保全と創造
3 やすらぎある安全なまちづくりの推進
4 安心が確保されたまちづくりの推進
5 豊かな市民生活を実現する産業の振興
6 豊かな心を育む人づくりの推進
7 相互に理解し、尊重し合う地域社会の実現
8 自立した行政経営の確立
以上、平成23年度における市政運営の基本的な方針と主要施策の概要について申し上げました。
平成23年度は、私が、大船渡市長として市政運営にあたる実質スタートの年であります。
時代の潮流を的確に見定めるとともに、市民の皆様のご意見、ご要望に謙虚に耳を傾け、大船渡市総合計画を着実に推進しながら、市民の皆様が、将来に夢と希望を持ち、健康で安心して心豊かに暮らすことができる地域社会の構築に向け、全身全霊を傾けながら取り組んで参る所存でありますので、議員各位並びに市民の皆様のなお一層のご理解とご協力をお願い申し上げ、施政方針並びに私の所信表明といたします。