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大船渡湾水環境保全計画

「みんなで環境と共生した心豊かな地域社会を築き、良好な大船渡湾の水環境を将来の世代に継承する」ことをめざして

平成26年3月策定

↓それぞれの項目にジャンプします。

  1. 計画の基本目標
  2. 施策の目標と施策の方向
  3. 重点施策
  4. みんなの役割

大船渡湾は、美しく豊かな自然景観に恵まれた県内でも有数な天然の良港であり、私たちに安らぎとうるおいを与えてくれるとともに、養殖漁業などの水産業、セメント工業等を中心とした産業活動を支え、心豊かな歴史と文化を育んでくれています。
しかしながら、大船渡湾はいわゆる閉鎖性海域の地理的な特性等のため、水質が環境基準を達成できない状況となったことから、平成2年3月に県が中心となり、県内の海域では最初の「大船渡湾水質管理計画」を策定されました。さらに平成12年には、県と市が共同で新たに「大船渡湾水環境保全計画」を策定し、「大船渡湾水環境保全計画推進協議会」を設置して、各種施策の推進と計画の進行管理を図ってきました。
この間に県と市では、水質汚濁防止法に基づく事業場排水の規制、合併処理浄化槽設置整備補助事業の導入とその拡大を図ったほか、公共下水道の着工・供用開始などを行ってきました。
このような状況の中、東日本大震災による大量のガレキや重油等の流入、養殖棚の壊滅、湾口防波堤の倒壊などによって、湾の水環境は一変しました。
こうした状況の変化に対応するため、このたび、県と市では「大船渡湾水環境保全計画」を改定しました。
市民・事業者の皆さんは、それぞれの立場で大船渡湾の水環境に配慮した行動を実践しましょう。


今出山から見た大船渡湾の写真
今出山から見た大船渡湾

1 計画の基本目標

計画の基本目標

みんなで環境と共生した心豊かな地域社会を築き、良好な大船渡湾の水環境を将来の世代に継承する

水は、地球上の多くの生き物の命の源であり、人間の生活や生産活動には、欠かすことのできない恵み多い貴重な財産となっています。
良好な水環境を将来の世代に継承していくためには、環境を重視した価値観を持ち、資源の循環利用や環境への負荷の少ないライフスタイルの定着等、環境と共生した心豊かな地域社会を築くことが大切です。
私たち人類の共有の財産である水環境を、市民、事業者及び行政が一体となって、みんなで守り育てることは、将来の世代に対する私たち一人ひとりに与えられた責務です。
この基本目標を実現するための施策の基本方向は次のとおりです。

  1. みんなの参加とパートナーシップによる環境づくり
  2. 健全な環境の確保
  3. 環境に配慮した産業の振興と開発

大船渡湾水環境保全計画施策体系図

大船渡湾水環境保全計画施策体系図の画像

2 施策の目標と施策の方向

みんなの参加とパートナーシップによる環境づくり

1 環境教育及び環境学習の推進

森や水辺、生き物など自然とのふれあいは、人の健全な精神形成に重要な役割を果たすといわれています。自然や生命を大切にする心を育むとともに、環境と人間とのかかわりについて関心を持ち、環境に対する人間の責任と役割を理解するために、環境教育及び環境学習への積極的な参加を推進する必要があります。
このため、環境学習の推進体制の整備を進めながら、学校と家庭、地域相互の連携を強化し、インターネットなどの情報通信技術を活用した環境教育・環境学習を推進します。

健全な環境の確保

1 水資源の確保と水辺の自然環境保全

有限な水資源を確保するため、「緑のダム」としての森林や農地等の水源かん養機能の充実・活用を図ることが必要であり、広葉樹林の造林、育林や人工針葉樹林の森林管理等を推進します。
また、水辺の自然環境を保全するため、水辺の多様な生態系の確保や水辺景観等に配慮した河川改修等を行います。

2 水環境の保全

閉鎖性海域である大船渡湾の水環境を保全するため、湾内に流入する生活系・事業系及び面源系からの汚濁負荷量の削減について、総合的かつ計画的に実施し、環境基準の達成に努めます。
また、外海水を導入し海水交換率向上のための調査・研究や大雨時に湾内へ大量に流入するごみ対策についても積極的に推進します。

環境に配慮した産業の振興と開発

1 環境に配慮した産業活動の促進

これまで、私たちは、生産効率を優先した産業活動を行うことによって経済発展を実現してきました。しかし、恵み豊かな環境なくして継続的な産業活動もないということを忘れてはなりません。今こそ、環境に配慮した産業活動が必要となっています。
このため、環境保全に配慮した農林水産業、製造業、建設業等の取り組みを促進します。
また、復興、開発にあたっては、環境に配慮し、自然環境と調和した取組を推進します。

3 重点施策

計画の目標を達成するうえで、特に重要であると考えられる課題、優先的に取り組む必要のある施策を、次の5つとします。

重点施策

  • 森林等の水源かん養機能の向上・保全
  • 水辺の多様な生態系の確保
  • 生活系排水対策の推進
  • 産業系排水対策の推進
  • 大雨時の湾内へ流入するごみ対策の促進

生活系排水対策の推進

合併処理浄化槽の水質は、次のとおり水質管理目標値により指導します。

項目 浄化槽法における
合併処理浄化槽
の構造基準及び性能
本計画による排水
水質管理目標値
生物化学的酸素要求量
(Bod)
50人槽以下 20mg/l 以下 20mg/l 以下
51~500人槽 60mg/l 以下
501人槽以上 30mg/l 以下

産業系排水対策の推進

  • 水質汚濁防止法及び岩手県公害防止条例に基づく規制対象施設については、大船渡保健福祉環境センターで定期的に立入検査を実施するほか、未規制施設(排水量が日量50m3未満)についても、環境保全協定の締結を推進し、随時、監視・指導にあたります。
  • 環境保全協定の締結にあたっては、次のとおり規制対象施設及び未規制施設とも水質汚濁防止法による排水規制値より、さらに厳しい水質管理目標値により指導します。
項目 水質汚濁防止法による
排水規制値
本計画による事業場排水
水質管理目標値
生物化学的酸素要求量(Bod) 日間平均 120mg/l以下 30mg/l以下
最大 160mg/l以下
化学的酸素要求量(Cod) 日間平均 120mg/l以下 30mg/l以下
最大 160mg/l以下
窒素含有量 日間平均 60mg/l以下 30mg/l以下
最大 120mg/l以下
燐含有量 日間平均 8mg/l以下 4mg/l以下
最大 16mg/l以下

4 みんなの役割

市民の役割

  • 市民は、自らの日常生活が環境へ影響をもたらしていることを認識し、日常生活による環境負荷の低減に努め、環境に配慮した行動に努めるものとします。
  • そのためには、積極的に自然と接するとともに、家庭や地域での環境学習に取り組み、地域の清掃活動、再生資源に係る回収活動などの環境保全活動への積極的な参加に努め、行政が実施する環境保全施策に協力するものとします。

事業者の役割

  • 事業者は、市民が消費・利用する様々なモノやサービスを提供している立場から、現在の大量生産-大量消費-大量廃棄型の社会経済活動を改革していくための大きな役割を担っているといえます。
  • このため、自主的に事業者の環境保全に関する方針及び目標を定め、それらを達成するための計画を作成するなどの環境管理を導入するとともに、資源の循環利用、エネルギーの有効利用等により、環境への負荷の少ない事業活動に努めるものとします。
  • また、製品そのものをエネルギー効率の良いものにしたり、ごみになりにくいものにするなど、製品の製造から廃棄に至るまでのライフサイクル全体で環境負荷が低くなるよう努めるものとします。
  • 事業者は、地域における環境保全活動へ参加するとともに、行政が実施する環境保全施策に協力するものとします。

行政の役割

  • 行政は、この計画に基づき、国の関係機関、沿岸広域振興局及び大船渡市と十分に協議・連携を図りながら各種の課題や分野に応じた個別の計画・構想等を策定し、総合的・計画的に推進するものとします。
  • 良好な大船渡湾の水環境を保全するためには、市民、事業者、行政の連携のもとでの取組みが不可欠であり、市民及び事業者から環境保全活動に関する協力要請や意見・提言があった場合は、積極的に対応するとともに、環境情報を公開し、関係者間のパートナーシップの形成に努めるものとします。
  • 行政は、自らも一消費者、一事業者として、環境負荷の低減に率先して取り組むものとします。

大船渡湾水環境保全計画 ダウンロード

全文

大船渡湾水環境保全計画 本文一括[PDFファイル/20MB]

分割版

大船渡湾水環境保全計画の改定に向けた取組

パブリックコメント及び市政モニターからの意見募集

計画(案)について、広く市民の皆さんのご意見・ご提案を募集しました。

  1. パブリックコメントの実施について
    ※終了しました。
  2. パブリックコメント及び市政モニターからの意見募集結果について

意見募集結果[PDFファイル/176KB]

大船渡湾水環境保全計画推進協議会について

大船渡湾水環境保全計画の一層の推進を図るため、有識者や関係団体、各地区のまちづくり推進員で構成する協議会を設置し、関連事業に係る前年度の実績報告や新年度の実施計画に関する協議などを行っているほか、計画全般に対してご意見をいただいています。

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大船渡湾水環境保全計画推進協議会【議事録】