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国指定文化財の紹介


重要無形民俗文化財

吉浜のスネカ

吉浜のスネカの写真

 吉浜地区に伝わる来訪神行事です。奇怪な面をかぶり、藁蓑などを身に着けてスネカに扮した男性たちが、小正月の夜に地域の家々を訪れて、怠け者や泣く子を戒めます。

 「スネカ」という呼び名は、囲炉裏のそばで怠けている者の脛にできる火班を剥ぐ「スネカワタグリ」に由来するといわれています。スネカは里に春を告げ、五穀豊穣や豊漁をもたらす存在とも考えられています。

 太平洋沿岸地域における同種の行事の代表的なものとして注目されています。

重要有形民俗文化財

大船渡のまるた

大船渡のまるたの写真

 日本沿岸の漁労習俗を知る上で貴重な丸木舟の遺例です。

 大正時代までは大船渡湾内で盛んに使用されていましたが、材料となる巨木の不足により、昭和30年頃には数隻のみとなりました。船体が重く安定性が高いため、風や波に押し流されることがなく、海上に舟をとどめて行う漁には最適とされていました。

史跡

下船渡貝塚

下船渡貝塚の写真

 大船渡湾の西岸に所在する貝塚で、縄文時代後期・晩期から弥生時代にかけて形成されました。

 丘陵斜面に貝塚群があり、貝層の厚さは最大120cmに及びます。土器、石器、骨角器などとともに、埋葬されていた成人骨2体、小人骨1体、犬骨1体が発見されました。

蛸ノ浦貝塚

蛸ノ浦貝塚の写真

 大船渡湾の東岸に所在する貝塚です。標高40m前後の丘陵上に、東西120m、南北100mの範囲で、ほぼ環状に貝塚の分布が見られます。縄文中期の貝塚としては国内でも最大級のものです。

 貝層の厚さは最大2mにも及び、その中にはマグロだけの魚骨層もあります。縄文時代の漁労活動の旺盛さを今に伝える遺跡です。

大洞貝塚

大洞貝塚の写真

 大船渡湾の湾奥部に所在する縄文時代晩期の貝塚です。

 本遺跡の調査結果を基準にして、縄文時代晩期の土器型式である「大洞式」が設定されました。このような遺跡を標識遺跡と呼びますが、大洞貝塚はその中でも最も著名な遺跡のひとつです。「大洞式」は東北地方から北海道南部を中心に分布しており、その流れを汲む土器は北海道から沖縄に至る日本各地で見つかっています。

 貝塚全体は良好に保存され、出土した優れた骨角器や多くの食糧残滓は、この地域の漁労の実態や生活の内容をよく示し、大船渡湾貝塚群を代表する遺跡として重要です。

名勝及び天然記念物

碁石海岸

碁石海岸の写真

 当市の南端に位置し、大船渡を代表する景勝地として知られています。海食作用によってつくり出された、起伏に富んだ雄大な景観が、優れた国土美として評価されています。

 碁石海岸の地層は海に面した段丘崖は砂岩と頁岩の互層で、中生代白亜紀前期(1億3000万年前頃)、海底に砂や泥が堆積してつくられました。断崖、島嶼などの変化に富んだ地形は、地層の断層や節理と波の浸食によるもので、その自然作用の関係が模式的であり、学術上貴重です。

名勝

珊琥島

珊琥島の写真
 リアス海岸で有名な三陸海岸の中でも深く入りこんだ大船渡湾。その穏やかな水面に浮かぶ点景となる島として、美しい景観をつくっています。

 広さは東西100m、南北370m、標高28mの平坦な島で、全体がアカマツでおおわれています。

天然記念物

館ヶ崎角岩岩脈

館ヶ崎角岩岩脈の写真

 角岩はチャートとも呼ばれ、ケイ酸分に富んだ硬い堆積岩です。この角岩の岩脈が、白亜紀の砂岩と頁岩の互層を斜めに貫いています。

 火成岩の岩脈と異なり、堆積岩の岩脈はまれです。とくに角岩の岩脈は他に例がなく、学術上貴重です。

樋口沢ゴトランド紀化石産地

樋口沢ゴトランド紀化石産地の写真

 国内で最初に古生代シルル紀(旧名ゴトランド紀:約4億2000万年前)の化石が発見された地層です。

 この一帯に分布する石灰岩からは、クサリサンゴ、ハチノスサンゴ等の床板サンゴ類のほか、四射サンゴ、層孔虫、腕足貝等の化石が産出しています。