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平成31年度教育長演述


 平成31年2月22日の平成31年市議会第1回定例会本会議において、教育委員会の小松教育長は、平成31年度における教育行政施策について所信の演述を行いました。

 以下、その内容をお知らせします。

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 平成31年市議会第1回定例会の開会にあたり、教育行政施策について所信を申し述べさせていただきますので、議員各位をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。
 はじめに、東日本大震災から早いもので8年の歳月が経過しようとしております。震災でお亡くなりになられた方々に対しまして、改めて深く哀悼の意を表しますとともに、被災された多くの方々に心からお見舞いを申し上げます。
 さて、本市では、いよいよ総仕上げの段階に入ってきた大船渡市復興計画の推進と平行して、少子高齢化や人口減少の進行、情報化や国際化の進展、人々の価値観の多様化への対応など、震災以前からの多様な課題の克服に向け、各般にわたりさまざまな施策が鋭意展開されております。
 こうした中、市民がいきいきと暮らし、一人ひとりがお互いを認め合う社会の実現や、これからのまちづくりを支える多彩な人材の育成、ひいては持続可能なまちの創造を図るうえで、教育が果たす役割は大きく、その重要性はますます高まってきております。
 このようなことから、平成31年度におきましては、「復興を支え、確かな未来を築く人づくり」を目指すとして大船渡市教育大綱に掲げている、「子どもたちの生きる力をしっかりと育みます」、「ともに思いやり、支え合う心を育みます」、そして「地方創生に資する創造的な人材を育てます」の三つの重点的な取組方針を基本に、市長部局との一層の連携を図りながら、本市教育行政を推進して参ります。
 以下、大船渡市教育振興基本計画に掲げる5つの施策に沿って、平成31年度の主要な施策について申し上げます。

 第1に、「生涯学習の推進」についてであります。
 長寿化や余暇時間の増大などを背景に、精神的なゆとりや心の豊かさを求めつつ、社会の変化に対応し、よりよく生きるとともに、住民主体のまちづくりを促すうえで生涯学習の重要性が高まっております。
 このことから、市民の生涯学習活動につきましては、市のホームページや広報紙を通じて市内各施設・団体等が開催する各種行事や学習情報などについて周知を図るとともに、「生涯学習推進のつどい」や市民講座、各種研修会の開催などを通じて、なお一層の促進に努めて参ります。
 特にも、今日の国際化の進展に対応して、市民の国際感覚の醸成と外国人とのコミュニケーション能力の向上を目指し、就学前児童から一般成人までを対象とした国際理解講座や英会話講座の開催に取り組んで参ります。
 各地区の生涯学習やコミュニティの拠点である地区公民館につきましては、市内各地区において、生活に役立つ知識、文化・教養に関する多様な学習機会の提供などを通じ、地域コミュニティの醸成や活性化に取り組むとともに、施設の必要な改修や修繕を行いながら、施設の適切な維持管理に努めて参ります。
 芸術文化の振興につきましては、関係団体と一体となって、市民芸術祭をはじめ、日頃の創作活動の成果発表や芸術鑑賞の機会を広く提供しながら、市民の自発的な活動を支援し、地域に根ざした芸術文化の創造を図って参ります。
 また、市内の中学生を対象に、質の高い芸術鑑賞の機会を提供し、生徒の豊かな感性を培うよう努めて参ります。
 博物館につきましては、有形・無形の知的情報の着実な収集・保存に努めるとともに、体験学習会や海辺の生物観察会、小学6年生を対象とした「博物館スクール」の開催、気仙管内の教員を対象とした「教員のための博物館の日」の実施などを通じて、博物館の魅力を発信しながら一層の利用促進を図って参ります。
 また、「三陸防災復興プロジェクト2019」の一環として、本市の博物館を会場に、本市は「津波の脅威」、陸前高田市は「津波からの再生」をそれぞれテーマとした2市共同の企画展「岩手の海とジオの魅力展」を開催し、交流人口の拡大に努めて参ります。
 さらに、東日本大震災の記録を後世に伝え、市民や来館者の防災意識の高揚を図るため、当時の資料などをもとに、日本語以外に英語、中国語及び韓国語の3カ国語に対応した映像を館内で放映、さらにインターネット上で公開するとともに、考古・民俗展示室の空調設備を更新するなど、一層の機能向上を図って参ります。

 第2に、「学校教育の充実」についてであります。
 学校教育、とりわけ小・中学校段階の義務教育は、児童・生徒一人ひとりに、人間として、また、家族や社会の一員として身に付けるべき基礎・基本を習得させるとともに、自ら学び、自ら考える力と豊かな心の育成を図るうえで大きな役割を担っております。
 このことから、児童・生徒の学習指導につきましては、知・徳・体の調和のとれた子どもの育成を目標に、児童・生徒の個性や理解の程度に応じた、きめ細やかな指導に取り組んで参ります。
 具体的に、「確かな学力の保障」に向けて、児童・生徒個々の学力を学力調査などにより的確に把握し、ねらいを明確にした授業を実践し、児童・生徒の学力向上に努めるとともに、授業交流会をはじめ、教員の指導力向上を目指した研修機会を充実し、組織的な取組を強化しながら、教員の指導力の向上を図って参ります。
 平成29年3月の新学習指導要領の改訂により、小学校において、平成30年度から平成31年度まで2カ年の移行期間を経て、平成32年度から3、4年生で本格的に外国語活動が始まるとともに、5、6年生で外国語が正式教科となります。
 このことから、教員の外国語指導の支援、児童・生徒の学習意欲の喚起を図るため、外国語指導助手を増員して小・中学校に派遣するとともに、市独自に研究委員会を開催しながら、指導方法の研究を深めて参ります。
 また、中学生への実用英語技能検定料の補助により、学習活動の一環として、英検取得を目標に取り組む環境をつくり、生徒の英語力の向上を図って参ります。
さらに、小学校では平成32年度から、また、中学校では平成33年度から、コンピューターを動かすプログラムの仕組みやつくり方を学ぶプログラミング教育がそれぞれ必修化されることから、教員の研修機会を設けて参ります。
 特別な教育的支援が必要な児童・生徒への指導につきましては、在籍校への支援員の配置などを通じて、それぞれの個性に応じた適切な対応に努めて参ります。
 児童・生徒の豊かな心の育成につきましては、道徳教育やキャリア教育、体験活動、読書活動、郷土芸能の伝承活動、さらには、地域や支援団体、他の学校との交流やボランティア活動などを通して、郷土愛や感動する心、命の大切さ、他人を思いやる心の醸成を図って参ります。
 いじめの未然防止や学校不適応対策につきましては、児童・生徒への学校生活アンケートの実施をはじめ、教育相談員や心の教室相談員の配置、スクールカウンセラー、さらには、学校と家庭、関係機関をつなぐスクールソーシャルワーカーによる巡回相談などにより、心のケアを必要とする児童・生徒や教職員、保護者の早期発見と早期対応を図って参ります。
 また、「大船渡市いじめ防止等基本方針」に基づき、「大船渡市いじめ問題対策連絡協議会」において関係機関・団体との情報共有を図りながら、必要な対策を講じて参ります。
 低所得世帯に対する就学支援につきましては、給食費や学用品費などを補助するとともに、そのうち入学に要する費用は事前に補助して参ります。
 通学支援につきましては、遠距離通学や各種工事による交通事情の変化などを考慮し、スクールバスの運行や通学費の補助を継続して参ります。
 平成32年4月の第一中学校と日頃市中学校、越喜来中学校及び吉浜中学校の統合を控え、各学校やPTAとの間でスクールバスの運行ルートや時刻表、便数の協議を進めるとともに、スクールバスを利用して、部活動をはじめ、学校間の計画的な交流事業を実施して参ります。
 また、児童・生徒の登・下校時の安全を確保するため、庁内の関係部署や関係機関と連携を図りながら通学路の整備に努めるとともに、学校安全ボランティアであるスクールガードを継続して配置して参ります。
 学校給食につきましては、北部学校給食センターを中心に、調理業務の民間委託を推進するとともに、施設の修繕、設備の適切な更新を図り、安全・安心な給食の提供と食育の推進に努めて参ります。
 学校給食費の徴収につきましては、学校給食事業の安定的運営に資するため、引き続き口座振替制度を奨励して参ります。
 また、未納・滞納対策として、電話催告や文書督促、家庭訪問などを適宜行うとともに、各学校と連携しながら計画的な納付を促して参ります。
 学校施設につきましては、各学校からの要望を踏まえながら、安心・安全の確保を第一に、適切な維持管理、修繕等に努めるとともに、施設の老朽化に対応し、猪川小学校体育館屋根改修工事と、第一中学校の校舎及び屋内運動場の改築に向けた基本設計に取り組んで参ります。
 教職員の長時間労働の改善につきましては、中学校の部活動に関し、少なくとも平日のうち1日、土曜日・日曜日のいずれか1日以上の休養日と適切な活動時間の確保に加え、小・中学校とも毎週いずれか1日の定時退庁日の設定を指導し、時間外勤務の縮減を推進しているところであります。
 毎月、時間外勤務の実態調査を実施し、その結果や改善策について校長会議で共有するとともに、(仮称)「大船渡市立小・中学校教職員多忙化解消対策会議」において、教職員の働き方改革に取り組んで参ります。
 学校統合につきましては、「大船渡市立小・中学校適正規模・適正配置基本計画」に基づき、第一中学校と日頃市中学校、越喜来中学校及び吉浜中学校の統合に続いて、大船渡中学校と末崎中学校、また、赤崎中学校と綾里中学校の統合を平成33年4月実施とすることについて、関係地区合同による協議組織で合意が図られております。
 今後、統合に向け、統合後の学校名や校歌、校章、通学手段などについて協議を進めるとともに、学校やPTAの協議、部活動などの交流を行って参ります。
 また、廃校後の施設の有効活用などについて、地域の皆様のご意見を伺いながら検討して参ります。

 第3に、「青少年健全育成の推進」についてであります。
 青少年の健全育成を図るには、各家庭でのしつけはもとより、学校等において規律ある生活習慣を身に付けさせるとともに、他を思いやる心の醸成を図ることなどを基本に、地域社会全体で子どもたちの健やかな成長を支えていく環境づくりが肝要であります。
 このことから、家庭教育学級の開催などにより、保護者が子育てやしつけについて学ぶ機会を提供するとともに、小・中学校、PTA、地域住民の方々などのご理解とご協力により、教育振興運動や青少年体験学習事業などの活動を通じて、子どもたちが多様な経験を積めるよう取り組んで参ります。

 第4に、「スポーツ・レクリエーションの振興」についてであります。
 スポーツ・レクリエーションにつきましては、人生をより豊かにし、充実したものとするとともに、明るく豊かで活力に満ちた社会の形成や個々人の心身の健全な発達に必要不可欠なものであります。
 今日、健康志向の高まりに加え、ラグビーワールドカップ2019™日本大会や、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会など、世界的なビックイベントの開催を控え、人々のスポーツに対する関心や期待は一層高まり、スポーツの果たす役割がますます大きくなってきております。
 このことから、市民が気軽にスポーツ・レクリエーションに親しむ機会として、子どもから高齢者まで、年齢や性別に関係なく、個々のライフスタイルに応じたスポーツ活動を楽しむことができるよう、ニュースポーツフェスティバルや高齢者スポーツ交流大会など、各種スポーツ大会等を開催して参ります。
 また、一般財団法人大船渡市体育協会をはじめ関係団体等との連携により、大船渡新春四大マラソン大会や大船渡ポートサイドマラソン大会、大船渡ポートサイドバレーボール大会など、市内外から集客力のある各種大会を引き続き開催し、競技力の向上はもとより、交流人口の拡大に努めて参ります。
 さらに、スポーツ合宿誘致相談会をはじめ、県内の自治体や関係機関・団体からなる「いわてスポーツコミッション」の主催事業に積極的に参加するとともに、平成30年2月、市内の関係団体の参画のもとに設置した「大船渡市スポーツ交流推進連絡会議」において、各種スポーツイベントやスポーツ合宿の誘致、国内外への情報発信などに精力的に取り組んで参ります。
 また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて市民意識の高揚を図るため、「復興『ありがとう』ホストタウン」の一員として、アメリカ合衆国を相手国に、庁内の関係部署との連携はもとより、関係機関・団体のご理解とご協力、多くの市民の皆様の参画をいただきながら、各種交流事業を実施して参ります。
 スポーツ施設につきましては、平成30年度に供用を再開した市営球場をはじめ、市民体育館や小・中学校の屋内運動場、人工芝化した赤崎グラウンドなど、既存施設の適切な維持管理と機能の充実に努めながら、なお一層利用促進を図って参ります。
 また、今後のスポーツ施設全般の整備のあり方などについて、新たに関係団体を含む協議組織を設置するとともに、議員各位にご説明し、ご意見を伺いながら検討して参ります。

 第5に、「地域の歴史・文化資源の継承」についてであります。
 恵まれた自然や風土、郷土の歴史・文化の素晴らしさを再認識し、市民一人ひとりが、地域を愛し、郷土への誇りと愛着を培うことが、本市の創造的復興を成し遂げるうえで力強い原動力になるものと考えております。
 このことから、史跡・名勝・天然記念物など、三面椿をはじめ、指定文化財の適正な保護管理とその活用、郷土芸能団体等への支援や後継者育成に努めて参ります。
 また、被災者の住宅再建や復興事業等に伴う埋蔵文化財の発掘調査を引き続き実施するとともに、発掘調査の成果を報告書にまとめ、歴史遺産の保存に取り組んで参ります。
 昨年11月、国指定重要無形民俗文化財「吉浜のスネカ」を含む、「来訪神行事:仮面・仮装の神々」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。
 今後、「来訪神行事保存・振興全国協議会」の一員として、関係自治体と連携しながら、世界に誇れる地域行事の魅力を広く発信するとともに、保存会の意向を踏まえながら、保存・継承に鋭意取り組んで参ります。
 また、平成30年11月に岩手県や三陸沿岸の自治体、関係団体・企業などにより設立された三陸国際芸術推進委員会の一員として、三陸国際芸術祭の開催や各種情報発信への支援などを通じて、本市の郷土芸能や芸術文化の魅力を発信して参ります。

 以上、平成31年度における本市の教育行政施策の概要を申し述べさせていただきました。
 本市の更なる教育振興のため、議員各位並びに市民の皆様のなお一層のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。