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施政方針 1 豊かな市民生活を実現する産業の振興


 産業振興につきましては、市政の根幹施策であり、持続可能な地域社会を構築する上でも極めて重要なことから、「生産性向上」や地域資源の磨き上げ・活用などによる競争力の強化、高付加価値化の促進、新産業の創出などを図ることが肝要になります。
 こうした中、国際リニアコライダー・ILCにつきましては、その北上山地への誘致・実現が、市勢発展の起爆剤になり得るものであることから、岩手、東北エリアはもとより、広く全国に及ぶ誘致機運の醸成に取り組むとともに、取り巻く情勢の変化を的確に捉えた着実な施策展開が必要になると考えております。
 とりわけ、ILC実現に伴う効果を最大限に生かすための諸活動の行動指針となる「ILCと共生するまちづくりビジョン」と、そのアクションプランの第1弾となる、ILC建設のための資機材の物流や主要機器の検査・保管における大船渡港の利活用、施設建設候補地までの道路整備などに係る具体策を明示した「大船渡港の活用等プラン」の推進が大切になると認識しております。
 さらに、令和元年度中の策定を目指して取り組んでいる、「産業」、「観光・交流」、「生活・居住・滞在」、「医療・教育・社会」の4分野の実施計画となる「ILCアクションプラン」の具現化に向けましても、適切に対応しなければなりません。
 今後におきましても、岩手県や関係機関と緊密に連携しながら、ILCの早期の誘致・実現を図るための多方面への働きかけを積極的に実施するとともに、まちづくりビジョンとアクションプランに掲げる諸施策の展開に意を注いでまいります。
 将来にわたって地域経済を持続・成長させるためには、既存企業の経営安定を図りつつも、市場に変化と成長をもたらす新たな挑戦を奨励することが重要であります。
 このことから、起業の促進と空き店舗の有効活用及び商店街の活性化を図るため、商店街などで起業・第二創業する事業者に対し、新たに店舗改装費などの費用の一部を助成するとともに、個別相談や起業セミナー、交流ネットワークづくりなど、伴走型による総合的かつ継続的な支援を実施してまいります。
 新産業の創出に関しましては、食産業や観光関連産業、情報関連産業などを対象に、成長志向の事業者の事業拡大などへの支援を通じて、地域経済を牽引する事業者の育成を図るなど、地域経済全体の底上げにつながる取組を推進してまいります。
 具体的には、地域の資源・特性を最大限に生かしながら、他地域との差別化を図り、競争力を高めるために構築・促進している、ワインぶどうなどの新たな資源やナマコ、水産物の廃棄部位など低利用資源の有効活用、あるいは夏イチゴの生産・担い手育成といった取組により、産業化に結び付ける仕組みを確立するため、関係機関・団体の協力を得ながら、こうしたプロジェクトを先導する企業などと連携した取組を鋭意実施してまいります。
 また、大船渡市ふるさとテレワークセンターにおける、明治大学サービス創新研究所と連携したIT活用課題解決型人材の育成のほか、大船渡ふるさと交流センター・三陸SUNを拠点として、地元産品による「三陸マリアージュ」の首都圏内の飲食店や小売店への販路拡大など、「人・モノ・情報」の交流を促進する取組も強化してまいります。
 さらに、(仮称)甫嶺復興交流推進センターにつきましては、地区内外の交流とスポーツ・アクティビティを中核とする体験型交流を促し、それらを既存の観光資源などと有機的に結び付けて観光の活性化や交流人口の増加を図るべく、地区住民や連携事業者との連携を深めながら、施設整備工事と並行して、施設運営体制の構築や地元体験プログラムの事業化などを進めてまいります。
 水産業につきましては、漁業者の減少と高齢化、海洋環境の変化などを背景とした水産資源の減少、加工原魚の不足、消費者の魚離れなどにより、関連産業全般にわたって非常に厳しい状況にありますが、本市の基幹産業である水産業の振興と発展は、地域経済を支える上で必要不可欠なものであります。
 このことから、市内各漁業協同組合を始め、関係機関・団体との連携を密にしながら、大船渡市水産業振興計画に基づき、水産資源の適切な管理や漁業所得の向上、漁業担い手の育成・確保などにつながる各般の取組を推進するとともに、現行の当該計画が令和2年度をもって計画期間が満了することから、次期計画の策定に取り組んでまいります。
 水産資源の永続的かつ適切な管理につきましては、国において適切な資源管理と水産業の成長産業化を柱とする水産政策の改革に向けた漁業法が改正される中、科学的な根拠に基づく資源の保護・管理の一層の推進・徹底が極めて重要なことから、引き続き国及び岩手県に対して、具体的に対応策を実施するよう強く働きかけてまいります。
 また、盛川漁業協同組合のサケふ化放流事業や沿海漁業協同組合によるアワビ増殖事業、磯焼け対策として実施する藻場の環境保全などに係る取組を支援するとともに、新たな養殖対象種導入に係る調査・検討を進めてまいります。
 漁家の経営安定及び担い手の育成・確保につきましては、沿海漁業協同組合による地域再生営漁計画に基づく活動を支援しつつ、関係機関で構成する大船渡市漁業就業者確保育成協議会との連携の下、漁業担い手確保・育成ガイドラインの進捗管理を継続するとともに、担い手確保に資する新たな効果的な施策の検討を進めてまいります。
 水産基盤施設につきましては、蛸ノ浦漁港の船揚場の整備を引き続き進めるとともに、泊里漁港の新たな整備計画のほか、漁港及び海岸保全施設の機能保全計画の策定に取り組みつつ、三陸町綾里地区における漁業集落環境整備事業の基礎調査を実施するなど、生産基盤と生活基盤の整備を推進してまいります。
 三陸沿岸の水揚げ拠点である大船渡市魚市場につきましては、昨年3月に認定された岩手県高度衛生品質管理地域の核となる高度な衛生管理・鮮度管理機能を有しており、こうした優位性を強くアピールしながら、漁船誘致活動をより強化し、水揚げの増強を図ってまいります。
 農業につきましては、末崎町小河原地区において、トマト栽培施設が昨年3月に稼動し、順調に出荷を拡大しており、今後、市内での2次展開も計画されていることから、引き続き支援してまいります。
 さらに、令和元年度内に三陸町越喜来浦浜地区において、イチゴ生産・担い手育成拠点施設の一部が完成する見込みであるなど、新たな動きも見られております。
 一方、典型的な中山間地域の下で展開されてきた複合型農業におきましては、従事者の減少や高齢化による労働力の低下、所得の低迷、耕作放棄地の増大など、厳しい状況が続いております。
 このことから、大船渡市農業振興基本計画に基づいて策定した「人・農地プラン」を定期的に見直しつつ、農地の効率的な利用を図るほか、新規就農者への給付金の交付などにより、担い手の育成・確保を進めてまいります。
 貴重な観光資源でもある「椿」に関しましては、耕作放棄地におけるヤブツバキの植樹や椿の実の収穫活動を促進するほか、「椿の里」としての知名度と地域ブランド力の向上を図るため、「世界の椿館・碁石」の機能を生かしながら、産業資源としての利活用を促進するとともに、令和4年3月の「全国椿サミット大船渡大会」の開催に向けた取組を強化してまいります。
 シカ、サルなどの鳥獣被害対策につきましては、大船渡市鳥獣被害防止計画に基づき、防護網と電気柵の普及を始め、ICT(情報通信技術)を活用しながら、大船渡市鳥獣被害対策実施隊による有害捕獲など、被害軽減に資する取組を推進してまいります。
 林業につきましては、造林・間伐事業を推進し、地域材の利用促進及び林業経営の向上や、森林が有する公益的機能の維持・増進を図ってまいります。
 さらには、森林環境譲与税を活用し、森林経営管理法に基づき、市内の私有林などの基本管理計画を策定するとともに、森林所有者に対して、管理などに関する意向調査を実施した上で、所有者による経営が困難な森林のうち、経営に適さない森林は市による管理とする一方、経営が成り立つ森林については、意欲と能力を有した経営体による管理が図られるよう取り組んでまいります。
 商業につきましては、大船渡駅周辺地区において、株式会社キャッセン大船渡と連携して将来にわたって持続する、魅力と賑わいのあるまちづくりの具現化を図るとともに、まちづくり活動に参画する借地人に対する地代の減免措置を継続してまいります。
 また、被災施設の復旧を目指す事業者に対しましては、引き続き中小企業被災資産復旧事業や東日本大震災中小企業復旧資金融資利子補給事業により支援してまいります。
 企業誘致につきましては、大船渡港とその背後に工業用地を有する本市の特色や優位性を踏まえながら、企業訪問や多業種交流イベントなどへの参加を通じて、企業への本市の情報提供や関係機関との意見交換を積極的に行ってまいります。
 産学官連携につきましては、北里大学海洋生命科学部附属三陸臨海教育研究センターとともに、未利用・低利用の水産資源の有効活用や、水産業及び関連産業が抱える課題に関する調査・研究に取り組むなど、連携を一層強化してまいります。
 また、人材育成や地域課題解決に資する事業につきましては、本市との連携協定を締結している立命館大学及び明治大学と協働するほか、ILCや産業振興、地方創生などに関する取組につきましても、岩手大学及び岩手県立大学との連携の深化を図ってまいります。
 観光に関しましては、より一層の観光振興を図るべく、令和3年度を初年度とする第2次大船渡市観光ビジョンの策定に取り組んでまいります。
 観光産業はすそ野が広く、その振興・発展は、交流・関係人口の拡大に結び付き、地域経済へ大きな効果を及ぼすことから、観光ビジョンの具現化を重点に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会と連動した取組も鋭意進めてまいります。
 また、三陸沿岸道路の全線開通や三陸鉄道の全線再開などを見据えつつ、昨年12月に日本ジオパーク委員会から再認定された三陸ジオパークやみちのく潮風トレイル、陸前高田市に開館した東日本大震災津波伝承館なども生かした本市への誘客拡大に向け、広域連携による受入体制の整備、新たな観光ルートの造成などにも取り組んでまいります。
 さらに、外国人観光客を取り込むため、引き続き国際交流員を配置し、外国人向けの観光・イベント情報を積極的に発信するほか、地域資源を生かした体験メニューの充実を図る新たな事業の実施などにより、その受入環境を整えてまいります。
 こうした動きと連動しながら、地域ブランド力の向上を図るため、「さんまグルメ」普及の取組を継続するほか、海上七夕船「大船渡丸」の改修を支援してまいります。
 客船の誘致につきましては、本年は、「飛鳥2」及び「ぱしふぃっくびいなす」の入港が予定されていることから、本市ならではのおもてなしで乗客・乗員をお迎えし、客船寄港地としての定着化と誘致活動の強化を図ってまいります。
 移住・定住の促進につきましては、新たに「移住コーディネーター」を配置し、移住・定住に関する情報発信と相談対応の充実を図るとともに、本市への移住実践者の交流会開催などを契機とした関係者のネットワーク化に取り組んでまいります。
 また、大船渡ふるさと交流センター・三陸SUNを拠点とした交流事業の実施などにより、交流・関係人口の創出を図り、移住・定住へとつなげてまいります。
 雇用環境に関しましては、人口が減少し、社会の主たる担い手となる生産年齢人口の減少が著しい中、労働力の確保は、大変重要かつ喫緊の課題であります。
 このことから、若者の地元定着を念頭に、市内事業所に就職した新規学卒者やU・I・Jターン者に就職奨励金を交付するとともに、キャリア事始め事業による中学生・高校生の地元企業への理解と関心を高める取組を推進してまいります。
 また、市内企業に就業又は起業した東京圏からの移住者に対して移住支援金を交付することにより、本市への移住・定住の促進並びに中小企業の人手不足解消を図ってまいります。
 さらに、女性や高齢者の就労機会の創出・確保などにも意を配し、関係機関・団体との連携を強化しながら、働き方改革の推進や外国人労働力のさらなる活用により、労働力を確保してまいります。