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施政方針 1 豊かな市民生活を実現する産業の振興


 産業振興につきましては、地域活力を創出し、地域経済の活性化を図ることにより、豊かな市民生活の実現に大きく寄与するものであります。

 このことから、第2期大船渡市まち・ひと・しごと創生総合戦略の着実な推進を基本に、既存産業の振興はもとより、新産業の創出や起業・第二創業、事業所の生産性向上への支援などを通じて雇用の場の確保を図り、市民所得の向上と人口の定住化につなげてまいります。

 また、新型コロナウイルス感染症の感染状況に留意しつつ、観光振興や都市間交流の展開により交流人口や関係人口の拡大を図ってまいります。

 国際リニアコライダー(ILC)につきましては、令和3年6月、ILC国際推進チームから、ILC準備研究所の設立に向けた提案書が公表され、本市も参画している県や関係自治体、大学などで構成する東北ILC事業推進センターにおきまして、地域として必要な受入環境整備などに係る検討が進められるなど、ILCの誘致・実現に向けた取組が進展しております。

 本市といたしましても、県や関係自治体などと連携を密にしながら、誘致実現に向けた国内外の関係機関、関係者への働き掛けに参画するとともに、ILCアクションプランに基づく各種取組や、研究者との意見交換などを積極的に行いながら、適宜、受入環境の整備を図ってまいります。

 水産業につきましては、海洋環境の変化などによる水産資源の減少、漁業者の高齢化や担い手の減少に加え、サンマやサケなど主要魚種の記録的な不漁、貝毒による出荷規制の長期化など、極めて厳しい状況にあります。

 このことから、大船渡市水産業振興計画に基づき、漁業担い手の育成・確保や加工原魚転換などを目的とした各種支援施策の充実・強化を図るとともに、沿岸市町村や関係団体などと連携しながら、科学的根拠に基づく永続的で適切な漁業資源の管理、漁業経営の安定化に資する施策の強化について、国や関係機関に対して引き続き働き掛けてまいります。

 漁業経営の安定化対策につきましては、漁業者の所得向上や加工事業者の原材料確保に資するため、市内漁業協同組合が行う新たな養殖種の導入に向けた検討や実証実験などに対して支援してまいります。

 また、漁業生産・活動に大きな妨げとなる海洋ごみの除去を行う漁場環境保全事業、藻場の再生活動等の磯焼け対策を行う水産多面的機能発揮対策事業など、各種支援の充実・強化を図ってまいります。

 水産加工・流通機能の強化につきましては、大船渡市魚市場への漁船誘致活動をより積極的に展開し、魚介類の安定供給を図るとともに、加工原魚の転換や女性の働きやすい職場環境の整備に向けた支援を継続してまいります。

 漁港整備につきましては、震災で地盤が隆起し、漁業活動に支障をきたしていた綾里地区の船揚場の測量設計を進めるとともに、漁港の機能保全計画に基づき、蛸ノ浦漁港北側防波堤の修繕設計を行うなど、漁港施設の利便性・安全性の向上を図ってまいります。

また、漁業集落の環境整備として、三陸町綾里地区におきまして、漁業集落道及び雨水排水施設の詳細設計に着手し、地域の生活基盤の改善に向けた取組を推進してまいります。

 農業につきましては、典型的な中山間地域の地理的条件の下、従事者数の減少や高齢化の進行などによる労働力の低下、農業所得の伸び悩み、耕地面積の減少など、本市の農業を取り巻く環境は、年々厳しい状況となっております。

 このことから、本年2月に策定した令和4年度から令和8年度を計画期間とする第7次大船渡市農業振興基本計画に基づき、農業経営の安定化や担い手確保などの諸施策を推進してまいります。

 また、農家による生産活動や農地の保全活動に対する支援を継続し、遊休農地の発生抑止に努めるとともに、「地域農業マスタープラン」の見直しを図るなど、地域を挙げて農地の効率的な利用を推進してまいります。

 さらに、「椿」を生かしたまちづくりにつきましては、市内小中学校での椿学習の実施を始め、産業化の促進、椿まつりの開催などを通じて、本市の知名度及び地域ブランド力の向上を図り、交流人口の拡大につなげてまいります。

 林業につきましては、温室効果ガス排出削減や自然災害の防止、水源涵(かん)養など、森林は公益的機能を持っておりますが、現状は、担い手の不足や事業採算性などの関係から、手入れが行き届かない、あるいは、病害虫などによる被害を受けている森林が多く、管理の在り方が問われています。

 このことから、新たな森林経営管理法に基づき、市内の私有林などの持続的な経営管理が図られるよう、森林所有者への意向調査を行い、状況に応じて意欲と能力のある経営体への再委託や、市による直接管理を実施し、計画的な森林整備を進めてまいります。

 鳥獣被害対策につきましては、シカ、クマによる被害に加え、近年、サルの生息域が拡大しているほか、イノシシによる被害も確認されていることから、被害防止対策の強化に向け、防護網・電気柵の普及促進を図るとともに、大船渡市鳥獣被害対策実施隊による有害捕獲などの取組を継続しながら、モンキードッグの導入など、より効果的な対策手法について検討を深めてまいります。

 商業につきましては、復興需要の収束や新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により、厳しい経営環境が続いております。

 こうした状況を踏まえ、市内事業者の経営と従業員の雇用の安定化を図るため、国や県の動向を注視しつつ、関係団体と連携してコロナ禍における消費喚起を中心とした事業者支援はもとより、経営相談や資金繰りを円滑に行うための支援などを引き続き実施してまいります。

 また、商店街などで起業・第二創業する事業者に対して、地域の活性化や雇用、新産業の創出を図る観点から、店舗改装費などの費用の一部を補助しながら、空き店舗の利活用と、商店街における起業の促進、商店街の活性化を図ってまいります。

 大船渡駅周辺地区につきましては、当地区のエリアマネジメントの推進母体である株式会社キャッセン大船渡への支援や、良好な市街地景観づくりに向けた取組を継続しながら、魅力ある中心市街地の形成に努めてまいります。

 観光につきましては、三陸沿岸道路全線開通を受け、これまで以上に、関係団体や観光関連事業者と連携を深めながら、観光地としての魅力づくりに力を入れて取り組む必要があります。

 このことから、今年度策定した第2次大船渡市観光ビジョンに掲げる「観光資源の磨き上げと創造」や「滞在型観光の推進」などの四つの基本方針の下、多様な広報媒体による積極的な情報発信はもとより、海の幸を中心とする「食」を中心に、他に誇り得る自然景観のみならず、三陸鉄道や三陸ジオパーク、みちのく潮風トレイルの活用、震災学習などの観光的要素を織り込みながら観光誘客を図り、市内での滞在時間の延長につなげるなど、関係団体等と一体となって観光振興に取り組んでまいります。

 また、四季折々の観光イベントの開催やクルーズ客船の誘致につきましては、コロナ禍の状況を踏まえ、関係団体などとともに実現に向けて検討し、これらの取組について、市や観光関連団体等で構成する大船渡市観光ビジョン推進委員会において進捗管理を行いながら、実効性のある施策の実施に努めてまいります。

 都市間連携につきましては、銀河連邦を構成する自治体を始め、友好都市協定を締結している山形県最上町や他の友好自治体との間において、地場産品を介した経済交流や観光PRを通じた連携・交流人口の拡大を図ってまいります。

 移住・定住の促進につきましては、コロナ禍における地方移住への関心の高まりを追い風に、移住希望者への情報発信や相談対応を強化すべく、移住コーディネーターを増員し、移住相談や移住者交流会の開催など多様な取組を展開してまいります。

 あわせて、空き家バンクの充実に向け、関係団体や関連事業者と連携して制度の周知や登録の勧奨を強化するとともに、若者世代が本市に定住するに当たり空き家バンクへの登録物件を取得する場合、その費用の一部を補助するなど、ターゲットを絞った実効性のある支援を実施してまいります。

 次に、地場企業の振興につきましては、既存企業の経営安定や、挑戦志向型企業への支援、地域資源の産業振興への活用、デジタル化に対応した産業人材の育成などが喫緊の課題となっております。

 このことから、起業や第二創業などに関心がある個人や事業者に対し、個別相談や起業セミナーなどの伴走型支援を行うとともに、次世代の経営人材を育成するため、大船渡商工会議所が中小企業の事業主や後継者等を対象に開催する「大船渡ビジネスアカデミー」を引き続き支援してまいります。

 また、市内事業者などが大学と共同で実施する研究開発事業に要する経費の一部を助成し、市内事業者などの研究開発機能の強化を支援することにより、地域産業の振興及び技術力の向上を促進するとともに、市内事業者におけるIT活用課題解決型人材の育成や、夏イチゴの産地化に向けた取組への支援を継続して実施してまいります。

 さらに、地場企業の製造品などの高付加価値化や競争力強化、地域特性を生かした新たな産業の創出を図るため、誘致企業や市内企業による工場等の新増設を各種補助制度により支援するほか、岩手県や関係団体などと連携しながら、企業誘致に取り組んでまいります。

 雇用環境につきましては、将来の地域産業を支える若者の地元就職の促進と定着化を図るため、市内事業所に就職した新規学卒者やU・I・Jターン者に対する就職奨励金の交付や、キャリア事始め事業を実施し、気仙地区雇用開発協会等関係機関と連携して、中・高校生の地元企業への理解と将来的なUターン意識の醸成を図ってまいります。

 また、関係機関・団体との連携を強化して、女性や高齢者の就労機会の創出・確保を図るとともに、気仙高等職業訓練校での認定職業訓練や、求職者の資格取得に向けた技能講習支援により、労働者の職業能力の向上を図ってまいります。

 さらに、中小企業の人手不足の解消に資するため、岩手県と共同して、市内企業に就業又は新たに起業した方のうち、一定の条件を満たす東京圏からの移住者に対して、移住支援金を交付するとともに、より良い環境下で多くの外国人が働けるよう国に対して働き掛けてまいります。