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祈りのモニュメント ~追悼・伝承の場~


「祈りのモニュメント」整備方針

 大船渡市では、平成23年3月11日に発生した東日本大震災に伴い、未曽有の被害を受けましたが、市民の懸命な努力と国内外の皆さま方の御支援を賜りながら、復旧・復興に取り組んできました。
 震災から13年が経過した今、震災の記憶が徐々に薄れてきている状況にあり、犠牲になられた方々への追悼の意を表し、震災の記憶を決して風化させることなく未来への教訓とする、象徴的な場が求められています。
また、当市は、過去に幾度も津波災害に見舞われましたが、その度に多くの支援に支えられながら、前へと歩み出す勇気を持って、災害を乗り越えてきました。
 そうした市民の想いも伝えたいことから、当市では、大船渡市東日本大震災追悼施設整備方針を策定し、次の目的により「祈りのモニュメント」を整備しました。

○ 目 的

 ⑴ 震災で亡くなられた市民に対する深い追悼のため
 ⑵ 震災の記憶を決して風化させることなく未来への教訓とし、今後の災害に備える意識啓発を図るため
 ⑶ 震災を乗り越え復興した想いを伝えるため

「祈りのモニュメント」整備コンセプト​

○ 祈りのモニュメント

 海を見ながら祈ることができるようガラス素材を用いており、ガラスを支える十本の柱は大船渡市の十の町を意味し、市民みんなで未来を支え合う意志を表しています。
 「未来へ祈る」には、津波の脅威と復興の過程で得た経験や教訓が後世へ語り継がれ、次なる津波災害による被害を最小限に留めることができるようにとの未来への想いが込められています。
 また、東日本大震災津波の高さが刻まれており、その高さを体感できます。

祈りのモニュメント

碑文「未来へ祈る」

未来へ祈る

 

揮毫者 津田静月 氏
立根町在住書家

​     Pray for the future
東日本大震災で亡くなられた方々への 深い追悼
寄せられた多くの支援への 心からの感謝
共に困難を乗り越え 復興にかけた 熱い想い
私たちは忘れない

○ 説明板

 モニュメント隣に設置した説明板には、整備にかけた想いや東日本大震災の概要とともに、犠牲者の御芳名、震災・復興記録誌、説明板の英訳が閲覧できるWebサイトの2次元コードが表示されています。

説明版

○ 大船渡市東日本大震災犠牲者芳名板

 令和6年3月11日現在、410名の犠牲者氏名が刻銘されています。
 訪れた方々が犠牲者に想いを寄せ、悼むことができる場所としたいことから、遺族から意向の確認ができた場合、行方不明者等も含め氏名、年齢を掲示しています。
 掲示方法は、整備場所のみなと公園のコンセプトである、「直立堤の存在感を和らげ、人々が集える居場所づくり」を妨げないよう、普段は説明板の2次元コードによりスマートフォン上での閲覧を可能としており、毎年3月11日を含めた一定期間は芳名板をスロープへ設置することにより、犠牲者に対しより想いを寄せ、悼むことができます。

芳名版

○ 津波伝承碑(過去の津波高表示板)

 明治三陸地震津波、昭和三陸地震津波、チリ地震津波のそれぞれ実際の海面からの高さを刻み、スロープに設置することによりその高さを体感し、津波に関し学び、教訓につなげることができます。​

明治三陸地震津波昭和三陸地震津波チリ地震津波

「祈りのモニュメント」整備場所

 整備場所については、市民・御遺族を対象としたアンケートの実施や大船渡市東日本大震災追悼施設整備懇談会の開催などを通じて、多様な意見、提言を整理・集約し、特に、以下に掲げる点を重視することとし、20か所以上の候補地の中から「みなと公園」を選定しました。
 ・気軽に訪れやすいこと
 ・復興したまちの姿がみられること
 ・場所が分かりやすいこと
 ・海が見えること

「祈りのモニュメント」完成までの経過

完成までの経過報告
年 月 内 容

令和4年5月             

令和元年度の「(仮称)防災学習センター等整備検討官民会議」において、慰霊碑設置の必要性について提言を受け、東日本大震災追悼施設整備庁内検討委員会(以下、「検討委員会」という。)を設置
令和5年9月までに検討委員会を8回開催し、大船渡市東日本大震災追悼施設整備方針(以下、「整備方針」という。)案等のほか、追悼施設整備業務委託業者選定方法、名称等について検討
令和4年6月 市議会月例会議で整備方針(案)を説明
令和4年8月 市民、遺族を対象とした整備に関するアンケートを実施
令和4年11月  市内各種団体から推薦された方や学識経験者からなる、大船渡市東日本大震災追悼施設整備懇談会(以下、「懇談会」という。)を設置
令和5年2月までに懇談会を3回開催し、整備方針(案)に係る意見書を市に提出
令和5年3月 市議会全員協議会で整備方針(案)を協議
令和5年4月 整備方針(案)に係るパブリックコメントを実施
整備方針を策定
令和5年7月 プロポーザル方式により追悼施設整備業務委託業者を選定
令和5年8月 追悼施設整備業務委託契約を締結
令和5年10月 追悼施設の各構造物のデザインを決定
施設の名称を「祈りのモニュメント」に決定
令和6年3月 追悼施設整備業務 完了
祈りのモニュメント除幕式及び東日本大震災大船渡市犠牲者追悼式 開催