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更新日:2026年02月20日
産業振興につきましては、市政運営の基幹、かつ、重点となる施策であり、社会経済情勢の変化へ適応するとともに、精力的に取り組んでまいります。
主軸となります「地場企業の育成・経営支援」、「新産業の創出と起業支援の充実」に係る施策・事業について、市内事業者などに対する、技術力向上、業務効率化や生産性向上に資するデジタル化のほか、起業支援などに関する取組や支援を、大船渡商工会議所など関係機関・団体と緊密に連携しながら実施してまいります。
また、市内事業者と大学などとの共同研究開発事業、経営人材の育成に向けた大船渡ビジネスアカデミーの開催、中小企業者などによる、地域の農林水産物を活用した加工品などの開発、新たな事業活動や経営力向上の取組なども、引き続き支援してまいります。
「起業支援」に係る取組としましては、国の制度を活用して副業型地域活性化起業人の登用により、ビジネスマッチングや抱える課題の解決へのサポートを継続するほか、地場企業の担い手育成を支援するため、新たに市内で学ぶ高校生の研究活動に要する経費を対象とした支援事業も行うこととしております。
さらに、市内での企業立地や工場などの新増設に対し、市独自で助成制度を拡充するなど、企業誘致活動を強化してまいります。
また、これらの取組と連動しながら、産業を担う人材の確保と地元定着やU・I・Jターンを促進するため、若者の奨学金の返還について、引き続き支援してまいります。
本市の産業の大きな柱の一つである水産業につきましては、海洋環境の変化などにより、サケやサンマ、スルメイカなど主要魚種の漁獲量が大きく落ち込んでいるほか、異常高水温による養殖生産物のへい死や成長障害、貝毒の発生による出荷規制の長期化など、厳しい環境にあり、水産加工業などの関連産業にも影響を及ぼしているところであります。
このような状況を克服し、本市水産業の発展を図るため、令和8年度からとなる新たな大船渡市水産業振興計画に基づき、次の取組を強化してまいります。
持続可能な漁業の推進として、科学的で合理的な水産資源管理を推進するとともに、一部の国・地域による日本産水産物の輸入規制の解除について、国などに対する働き掛けを継続してまいります。
漁業資源の確保と漁場の保全として、市内漁業協同組合によるアワビやヒラメなどの種苗放流のほか、磯焼けした藻場の再生などに係る取組を支援してまいります。
漁業経営の安定化として、担い手や中核的リーダーの確保が肝要との認識の下、これまでの漁家と漁業協同組合の経営安定化に寄与する対応に加え、海洋環境の変化に対応し、高水温耐性がある養殖種や養殖方法、海面におけるサーモン養殖の実証試験などを促進してまいります。
また、新たな取組として地域資源を生かしてにぎわいや雇用の創出を図る「海業」を推進すべく、国の取組地区に選定された綾里漁港における、基本計画の策定に係る取組などを支援するとともに、生産活動の拠点となる漁港や集落道など事業基盤の整備も引き続き実施してまいります。
水産加工・流通機能の強化として、大船渡市魚市場への漁船誘致活動を展開するほか、魚市場施設の長寿命化に向けた機能保全計画を策定いたします。
また、水産加工事業者の人材確保策として、岩手県と協調して、デジタルトランスフォーメーションの取組と、女性が働きやすい職場環境の整備を支援してまいります。
農業につきましては、典型的な中山間地域としての地理的条件を抱えながら、多様な経営が行われている中、大船渡市農業振興基本計画に基づき、担い手の確保・育成、収益性の高い農業経営、農用地の保全などに関する事業を引き続き実施いたします。
また、地域の共同活動や農業生産活動を支援する「日本型直接支払事業」につきましては、活動に取り組む地域の拡大を図ってまいります。
野生鳥獣対策に関しましては、シカ等特別対策事業などによる被害の拡大防止対策のほか、捕獲・追い払い体制の強化などを含めた、総合的な取組が重要と認識しており、捕獲報償費の対象鳥獣にクマを加えるとともに、有害獣の捕獲全体頭数を増加するなどしながら対策を強化してまいります。
林業につきましては、大規模林野火災の関連事業以外にも、森林環境譲与税を活用した森林整備、森林病害虫の防除や被害木の撤去などを促進してまいります。
商業につきましては、事業の安定・継続などに関する支援を実施するほか、商店街などでのにぎわいを創出するため、空き店舗などを活用して起業や事業拡大などを図る事業者に対して、改装費用などを助成いたします。
大船渡駅周辺地区におきましては、大船渡市防災観光交流センターの効率的・効果的な運営にも留意しながら、株式会社キャッセン大船渡を中心としたエリアマネジメントの動きと連携し、にぎわいのある魅力的なまちづくりを推進してまいります。
観光につきましては、令和8年度から始まる第3次大船渡市観光ビジョンに基づき、官民一体となった推進体制の下で各種施策を推進し、観光で「稼ぎ、潤う」地域づくりに取り組んでまいります。
また、観光客の受入体制の整備や広域連携による周遊観光の促進を図るべく、「インバウンド」や「みちのく潮風トレイル」といった上昇トレンドにある要素を効果的に取り入れ、登録観光地域づくり法人・登録DMOを始めとする関係団体などと連携を密にしながら、日本遺産「みちのくGOLD浪漫」関連イベントでの本市の魅力発信や、「みちのく潮風トレイル」ルート上の分岐点や休憩所への案内標識の設置、外国人ハイカー向けの情報発信の強化などといった取組を推し進めてまいります。
都市間連携につきましては、銀河連邦を構成する七つの自治体関係者が一堂に会する「銀河連邦フォーラム」を本市で開催するほか、同連邦構成自治体を始め、友好関係にある山形県最上町や東京都板橋区などとの交流を通じて、相互連携の強化に努めてまいります。
移住・定住の促進につきましては、2月24日に開設する大船渡移住・定住相談センター「トモヅナ」を拠点として、移住前から定住に至るまでの相談・支援体制を強化しながら、本市での生活を体験するための拠点となる「移住体験住宅」を増設するほか、移住者や若者の本市への定住を支援するため、「(仮称)おおふなと暮らし応援補助金」を創設いたします。
また、地域おこし協力隊につきましても、隊員相互の連携・交流を促しながら、制度の活用を図ってまいります。
国際リニアコライダー(ILC)につきましては、その施設整備による波及効果が、資機材の搬送・荷役などでの活用による国道107号・397号及び大船渡港の改良・機能強化との相乗作用により、産業分野のみならず、多方面に広く及ぶことが期待されております。
世界的には、日本政府による、ILC実現に向けた早期の意思表示が必要な状況とされていることから、岩手県や関係機関・団体と共に、「オール岩手」、「オール東北」の態勢により、政府判断を後押しするような諸活動をより積極的に展開してまいります。